登場人物紹介
僕:数学が好きな高校生。
テトラちゃん:僕の後輩。 好奇心旺盛で根気強い《元気少女》。言葉が大好き。
テトラちゃんが村木先生からもらってきた《カード》には、曲線の描き方が書いてあった(第369回参照)。
そして、僕とテトラちゃんはいっしょに曲線 $L$ の解析をして、 $x,y$ の関係式と概形を得ることができた。
テトラちゃんがもらった《カード》
平面上に二点 $F_1(-a, 0),F_2(a, 0)$ があります。 $a$ は正の実数です。
《線分 $PF_1$ と線分 $PF_2$ の長さの積は $a^2$ に等しい》という条件を満たす点 $P$ が作る曲線を $L$ とします。
曲線 $L$ について自由に考察してください。
テトラの計算結果(第369回参照)
$a$ を正の実数とします。
点 $P(x, y)$ は、 $$ (x^2 + y^2)^2 = 2a^2(x^2 - y^2)\qquad \cdots\cdots\spadesuit $$ という条件を満たします。
この条件を満たす点 $P$ が描く曲線 $L$ は、どんな曲線?
曲線 $L$ の概形
僕「これ、見覚えある。このあいだ、ユーリといっしょに似たような曲線を描いたぞ! 花のような曲線だ(第363回参照)」
テトラ「え?」
僕「もしかして、あのときと同じ式になる? ……うん、これは僕の予想だけど、極座標を使って表したら非常に簡単な式になるはず! きっと、
『$L$ って、そういう曲線なんだ!』
と言いたくなる式が出てくるはず!」
テトラ「さっそくやってみましょうっ!」
僕たちが考えようとしていること
次の式 $\spadesuit$ は、曲線 $L$ を直交座標で表したときの $x, y$ の関係式になっている。 $$ (x^2 + y^2)^2 = 2a^2(x^2 - y^2) \qquad \cdots\cdots\spadesuit $$ これを極座標で表して、動径 $r$ と偏角 $\theta$ の関係式として曲線 $L$ を表現したら、どんな式が出てくるだろうか。
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